FLYING KIDS 浜崎貴司 インタビュー

WRITER
ジョー横溝

「人生初のおねだりがレコード」だったという浜崎さん。「プリンスの日本盤のシングル」コンプリートなど、すごいコレクションを見せていただきました!


――現在のレコード所有枚数は?
ある時期に結構処分しちゃったんで今はそんなになくて、100枚くらいしかないんじゃないかな。だからどうしても残しておきたいものが選りすぐられて残ってるのが現状なんです。でも、近所に中古レコード屋があるんで、ブラリ行って酔っ払った勢いで売ったものと同じタイトルのレコードを買い戻したりしてますね(笑)。

――それ、わかります!(笑)。定期的にレコードを掘りに行ったりは?
そんなに頻繁には行ってないです。でも、一時、丁度『全国レコードマップ』が出たばっかりの頃は、ツアーの行く先々の中古レコード屋を回るっていうのが日課になってましたね。で、メンバーが先回りして僕が欲しかったやつを買って自慢されたりとか(笑)。

――(笑)。ところで最初に買ったレコードは覚えてますか?
最初は『太陽に吠えろ!』と『俺たちの勲章』っていうドラマのサウンドトラックのLPですね。A面が『太陽に吠えろ!』でB面が『俺たちの勲章』だったかな。で、松田優作が革ジャン着て睨みきかせているのが『俺たちの勲章』のジャケで、それがえらくカッコよくて。小学校2〜3年だったと思うんですけど、親におねだりしたら『ウチにそんな金はないから、おばあちゃんに買ってもらいなさい!』みたいに言われて。それでおばあちゃんに電話して、人生初のおねだりがそのレコードなんですよ。それまでおねだりなんかしたことなかったけど、泣きながらレコード買って欲しいって切々と訴えました。

――それは効きますよねぇ。ところで浜崎さんは宇都宮の出身ですが、レコード屋さん事情はどんなでしたか?世代的にはレンタルレコード屋さん世代ですかね?
レンタルレコード屋さんはそんなに身近になくて。町の図書館で借りられたんですよ。公営ですけど、ディラン、エアロスミス、ディープ・パープル…ロックの名作はそこで借りられた。仲間が3人ぐらいいて情報交換をしたり、ラジオで紹介されたものを聴いて、いよいよ自分でレコードを買うんだけど、ビートルズは兄貴が聴いてるから兄貴が聴いてないロックっていうのを俺は聴くぞっていうんで、12歳くらいでレッド・ツェッペリンの2ndアルバム買ったんですけど、兄貴を通してビートルズばっかり聴いてたから『メロがねぇ』と思ったのと『怖えーし』みたいな(笑)。しかもそのアルバムを買った一番の理由は購入特典のジミー・ペイジのポスターがめちゃくちゃカッコ良くて、それ欲しさだったんです(笑)。

――(笑)。
それとレコ屋事情でいうと、宇都宮って普通のレコ屋さんしかなくて、輸入盤屋さんがなくて。でも高校生ともなると電車で東京に買い物に行くヤツもいて、そいつに託して『エルヴィス・コステロがあったら買ってきてくれ』ってお願いしたり。それで思い出したけど、東京からくるヤツもいて、そいつが凄いのを持ってて、俺のピート・タウンゼント『Scoop』っていう2枚組のLPと『アームド・フォーセス』っていうコステロの3枚目と交換したんです。それが日本盤でしかも初回限定の7インチシングルも付いてて。あとそいつは、ザ・フーのファーストアルバム『マイ・ジェネレーション』も持ってて、それは本当に見たことがなくって。さすが東京に住んでるヤツはすげぇな!みたいな(笑)。

――(笑)。そう言えば今日もお宝を持ってきてもらっているんですよね?
一番のお宝はプロになってから、中野の『えるえるレコード』の長谷川(光男)さんっていう、昔『なんでも鑑定団』に出ていたおじさんのとこによく行ってた時のもので。このおじさんが素晴らしい人で、例えば俺が着ている服がサンダーバードのジャンパーだったりしたことがあって。それは衣装さんから買い取ったものだったんですけど、『そのサンダーバードいいね!ちょっとレコードと交換して』って言うんで、交換した時にいろいろレアなお宝もらったんですよ。それで火がついたのがプリンスの日本盤のシングル。

――これですね!!
これ全部日本盤なんですよ。しかもこれで全部そろっているはずです。最初に長谷川さんから『セクシュアリティ』をもらったとことろから始まり、その後『アナザー・ロンリー・クリスマス』っていう『パープル・レイン』のシングルのカップリングのみに入ってたクリスマスソングがあって、それをシングルにしてプロモーション・オンリーで配ってたのをたまたま誰かからもらってそれでまた火がついちゃって。そこから真剣に探し出すんだけど、探し出したら意外ともう無くなってて。時代的には90年代の話ですね。そう言えば『ダイ・フォー・ユー』は福岡の中古レコード屋で買ったなぁ。しかもCDシングル時代になると、シングルレコードのプレス数も少なくて、『アームズ・オブ・オライオン』とかは本当にレアだったし、高いものだと『ウォナ・ビー・ユア・ラヴァー』なんかはオークションで2万円とかで落としたなぁ。

――時は流れ、今はCD、データでも音楽が楽しめるわけですが、レコードの魅力って何ですかね?
音が良いし、ジャケも魅力だけど、かさばるんだよね。でも、かわいいですよね、やっぱり。

――ミュージシャンの立場としてどうですか?11月3日にFLYING KIDSで『新・我想うゆえに我あり』を7inch アナログでリリースしますが、あえてアナログで出しますし。
アナログを買うぐらいの人って音楽ファンだと思うんですよね。しかも買ったら何回も聴く、何回も味わう行為がその人たちの楽しみだと思うんですよ。そういうふうに自分が出すものを本当に好きで楽しんでもらいたいなぁって。なので、もちろん配信もしますけど、でも先ずは大好きな人にお届けしたいのでアナログをリリースする感じですね。

――さっきジャケの話が出ましたけど、美大出身でもある浜崎さんが好きなアルバムジャケットを挙げるとすると?
このイアン・デューリーのジャケットはすごい好きですね。結局肖像写真みたいなのがカッコいいんだなっていうのに至るんですよね。コステロの1st『マイ・エイム・イズ・トゥルー』やRCサクセションでいうと『RHAPSODY』とか。人が白黒みたいに写ってるのがやっぱりカッコいいなって気がしますね」

――ピーター・バラカンさんも写真物のジャケットがいいって言っていて、レコード好きは写真ものジャケットに行くっていう結論が早くも出つつあります。
が、今回のFLYING KIDSのはイラストです(笑)。自分が出るのがちょっと恥ずかしくなっちゃって、ジャケに出なくなっちゃったんですけど、この間徳島でライブをやっていたら、ファンから写真のジャケがいいって言われて(笑)。やっぱそういうもんかと思いながら…次回は写真にします(笑)!


持参のレコードを何枚かご紹介していただきました!

■チャック・ブラウン&ザ・ソウル・サーチャーズのLIVE盤

これは大学時代に一番影響を受けたアルバムで、何回も聴いたライブ盤ですね。この当時のミュージシャンは結構みんなハマった人多いですよ。ゴーゴーっていうグルーヴを世に知らしめたと言っても過言ではないし。FLYING KIDSはこのグルーヴをいまだに新曲で使ったりしてます。

■イアン・デューリー『ニュー・ブーツ・アンド・パンティーズ!!』

イアン・デューリーのファーストアルバム。これも日本盤が廃盤で全然手に入らなくて。大学があった国分寺の中古レコード屋で有名な『珍屋』というのがあって、その珍屋に頼んでおくと捜索してくれるんですよ。お願いしてから1年後くらいにありましたよ!って連絡があって『まだ探してんだ』と思って(笑)。そうやって日本盤を探してくれたのがコレです。

■サラ・ヴォーン

これはジャズに影響された時に一番よく聴いてたアルバム。学生時代です。本当によく聴いてたなぁ。サラ・ヴォーンのこれはCDも買ったけど全然音が違っちゃって、やっぱりアナログすげぇなって思いましたね。

■ロバータ・フラック『Killing Me Softly』

「Killing Me Softly」が入ってる有名なアルバムなんです。このアルバムの音がすごい好きで。本当にいい音してるんだよなぁ。他にも好きな音のアルバムはいっぱいあるんですけど、これは一番好きな音のアルバムの一枚です。

■FLYING KIDS / 幸せであるように c/w:国民の皆さん

こちらはデビューシングルのプロモ7インチ盤です!


ライター:ジョー横溝
写真:徳田貴大

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